Rubyのyield（ブロック呼び出し）とは？ブロックの使い方と柔軟なメソッド設計

Rubyでは、メソッドに渡されたブロック（処理のかたまり）を実行するために、yield というキーワードを使います。 これにより、メソッドの中で柔軟な処理を呼び出すことができます。

基本構文

def greeting
  puts "こんにちは！"
  yield
  puts "また来てね！"
end

greeting { puts "ブロックの中です" }

この例では、yield により、greeting メソッドに渡されたブロックが呼び出されます。

引数を渡す

def repeat_three_times
  3.times do |i|
    yield(i)
  end
end

repeat_three_times do |n|
  puts "#{n}回目の呼び出し"
end

yield(引数) とすることで、ブロックに引数を渡すことができます。

ブロックが渡されているか確認（block_given?）

def safe_call
  if block_given?
    yield
  else
    puts "ブロックがありません"
  end
end

safe_call                    # → ブロックがありません
safe_call { puts "あります" }  # → あります

block_given? は、ブロックが与えられているかどうかを確認するメソッドです。

yield の使いどころ

• 繰り返し処理を任意の処理でカスタマイズしたいとき
• 処理の前後に共通の処理を挟みたいとき
• コールバック的な使い方をしたいとき

例：共通処理を囲む

def with_logging
  puts "処理開始"
  yield
  puts "処理終了"
end

with_logging { puts "データを更新中..." }

このように、前後の処理はメソッドで定義し、中身の処理だけをブロックで切り替えると便利です。

yield と Proc の違い

yield は 暗黙的に渡されたブロックを呼び出すのに対し、Proc は 明示的にオブジェクトとして渡す方法です。

def call_proc(proc)
  puts "前"
  proc.call
  puts "後"
end

say_hello = Proc.new { puts "こんにちは！" }
call_proc(say_hello)

まとめ

Rubyの yield は、メソッドに渡されたブロックを呼び出すシンプルな手段です。 ブロックと組み合わせることで、柔軟で再利用性の高いメソッド設計が可能になります。

また、block_given? を使えば、安全に呼び出しを行うことができ、処理の可読性や汎用性も高まります。 まずは簡単な yield の使い方から試してみましょう！