VBの論理型(Boolean)について
Visual Basic(VB)における 論理型(Boolean) は、True(真)
または False(偽)
の2つの値だけを取るデータ型です。条件分岐や判定処理、フラグ管理など、プログラムの制御において非常に重要な役割を果たします。
Boolean型の宣言と代入
Boolean型の変数は Dim
文で宣言し、True
または False
の値を代入します。
Dim isFinished As Boolean
isFinished = True
上の例では、isFinished
という変数に「処理が完了した」ことを表す True
を代入しています。
条件式との連携
Boolean型は If文
などの条件分岐と組み合わせて使うのが基本です。
Dim isLogin As Boolean = False
If isLogin = False Then
MsgBox "ログインしてください。"
End If
上記のように、状態を真偽値で管理することで、分かりやすいコードが書けるようになります。
比較演算の結果としてのBoolean
比較演算(=、>、< など)の結果も Boolean 型になります。
Dim score As Integer = 80
Dim isPass As Boolean
isPass = (score >= 70) ' 結果は True
このように、(score >= 70)
は比較演算の結果として True
となり、それが isPass
に代入されます。
Boolean型のよくある用途
- 処理の実行可否(例:
isEnabled
)
- チェックボックスの状態(例:
chkAgree.Checked
)
- 繰り返しの終了条件(例:
Do While isRunning = True
)
- エラーや例外の検知(例:
hasError
)
注意点:文字列との違い
"True" や "False" という文字列と、Boolean型の True
/ False
は異なるものです。以下のような代入はエラーになります。
' 間違いの例
Dim flag As Boolean
flag = "True" ' これは文字列なのでエラー
実用例:ログイン判定
Dim isLoggedIn As Boolean = False
If Not isLoggedIn Then
MsgBox "ログインが必要です。"
Else
MsgBox "ようこそ!"
End If
Not
は真偽を逆にする演算子です。このように、Boolean型はシンプルで直感的な制御にとても便利です。
まとめ
Boolean型は、プログラムの制御を行ううえで欠かせないデータ型です。True
と False
のみで表現できるためシンプルですが、条件判断・状態管理・ループ制御 など多くの場面で活躍します。意味のある名前をつけて使うことで、読みやすくわかりやすいコードになります。