Pythonの辞書(Dictionary)とは?キーと値でデータを管理する便利な構造
Pythonの辞書(Dictionary)は、「キー」と「値」のペアでデータを管理するデータ型です。
名前や年齢などの属性をまとめて扱いたいときに便利で、JavaScriptでいう「オブジェクト」に似た構造をしています。
辞書の基本構文
user = {
"name": "さくら",
"age": 20,
"email": "sakura@example.com"
}
{}
(波括弧)の中に、キー: 値
のペアをカンマで区切って書きます。
キーは通常文字列が使われますが、イミュータブルな型(数値やタプルなど)なら使用可能です。
値の取得
print(user["name"]) # → さくら
キーを指定することで、対応する値を取り出すことができます。
キーが存在しない場合のエラー回避
print(user.get("phone")) # → None(エラーにならない)
get()
を使えば、キーが存在しないときでも None
を返して安全です。
値の追加・更新・削除
user["age"] = 21 # 値の更新
user["city"] = "東京" # 新しいキーと値を追加
del user["email"] # キーごと削除
辞書はミュータブル(変更可能)なので、内容を柔軟に操作できます。
辞書の繰り返し処理
for key, value in user.items():
print(f"{key}:{value}")
items()
メソッドを使えば、キーと値を同時に取り出してループできます。
よく使う辞書メソッド
keys()
:全てのキーを取得
values()
:全ての値を取得
items()
:キーと値のペアを取得
get()
:キーから値を安全に取得
update()
:他の辞書の内容で更新
pop()
:指定したキーの値を取り出して削除
辞書のネスト(入れ子)
users = {
"user1": {"name": "たろう", "age": 18},
"user2": {"name": "はなこ", "age": 22}
}
print(users["user2"]["name"]) # → はなこ
辞書の中に辞書を入れることで、複雑なデータ構造も扱えます。
辞書の初期化例
empty = {} # 空の辞書
from_keys = dict.fromkeys(["a", "b", "c"], 0)
print(from_keys) # → {'a': 0, 'b': 0, 'c': 0}
まとめ
Pythonの辞書(Dictionary)は、キーと値をペアで管理する柔軟で強力なデータ型です。
名前、属性、設定など、さまざまな情報の管理に役立ちます。
辞書の基本操作に慣れたら、items()
や get()
、ネストされた構造も活用して、実践的なデータ管理に役立てましょう!