Rubyのインスタンス変数（@変数）とは？クラスでデータを保持する基本

Rubyのインスタンス変数は、特定のオブジェクトに属する変数です。 @name のように、変数名の先頭に @ を付けて表します。

インスタンスごとに異なるデータを保持したいときに使われ、オブジェクト指向プログラミングの基礎となる要素です。

インスタンス変数の基本

class Person
  def set_name(name)
    @name = name
  end

  def greet
    puts "こんにちは、#{@name}さん！"
  end
end

p1 = Person.new
p1.set_name("さくら")
p1.greet  # → こんにちは、さくらさん！

この例では、@nameはp1オブジェクトにのみ属する変数で、他のインスタンスとは独立しています。

インスタンス変数のスコープ

• クラス内でのみ使える
• メソッド間で共有される
• 初期化されていない場合は nil

class Sample
  def show
    puts @value  # 初期化されていない → nil
  end
end

s = Sample.new
s.show

initializeメソッドで初期化

initialize は、インスタンス生成時に自動で呼ばれる特別なメソッドです。

class Animal
  def initialize(name)
    @name = name
  end

  def speak
    puts "#{@name}が鳴いています"
  end
end

cat = Animal.new("ミケ")
cat.speak  # → ミケが鳴いています

attr_accessorで簡単にアクセス

インスタンス変数は通常、外部から直接アクセスできませんが、attr_accessor を使うと読み書き用のメソッドを自動生成できます。

class Book
  attr_accessor :title

  def initialize(title)
    @title = title
  end
end

b = Book.new("Ruby入門")
puts b.title       # → Ruby入門
b.title = "Rails超入門"
puts b.title       # → Rails超入門

attr_reader / attr_writer

インスタンス変数の使いどころ

• オブジェクトに紐づいたデータの保存
• クラス内部での値の保持
• メソッド間で共有する必要がある情報

まとめ

Rubyのインスタンス変数（@変数）は、オブジェクトごとの状態を保持する重要な仕組みです。 initialize メソッドでの初期化や、attr_accessor などを活用することで、効率よくクラスを設計できます。

ローカル変数（メソッド内のみ）と混同せず、オブジェクト単位のデータを管理したいときに使いましょう！