RubyのEnumerableモジュールとは？便利な繰り返し処理を一気に習得！

Rubyには、配列やハッシュ、範囲オブジェクトなどで使える便利なメソッドが多数あります。 これらのメソッドは、Enumerable（イナマラブル）モジュールによって提供されています。

Enumerableを使えば、検索・抽出・集計・変換などの処理が簡単にでき、繰り返し処理のコードをすっきり書けます。

Enumerableとは？

Enumerableは、繰り返し処理に関するメソッドを集めたモジュールです。 Rubyの配列やハッシュ、範囲（Range）などに含まれており、each メソッドが定義されていれば自動で利用できます。

主なメソッド一覧

使用例：map / select / find

nums = [1, 2, 3, 4, 5]

squares = nums.map { |n| n * n }        # → [1, 4, 9, 16, 25]
evens   = nums.select { |n| n.even? }   # → [2, 4]
first_odd = nums.find { |n| n.odd? }    # → 1

このように、短く簡潔にデータ処理ができるのがEnumerableの魅力です。

inject（reduce）の使い方

total = [1, 2, 3, 4].inject(0) { |sum, n| sum + n }
puts total  # → 10

inject は、累積しながら計算を行う高機能なイテレータです。 reduce は同じ機能の別名です。

any? / all? / none?

nums = [1, 2, 3, 4]

puts nums.any? { |n| n > 3 }   # → true
puts nums.all? { |n| n < 5 }   # → true
puts nums.none? { |n| n < 0 }  # → true

条件判定に使える便利なメソッドも多数用意されています。

Enumerableを自作クラスで使う

class Team
  include Enumerable

  def initialize(members)
    @members = members
  end

  def each
    @members.each { |m| yield m }
  end
end

team = Team.new(["Alice", "Bob", "Carol"])
puts team.find { |name| name.start_with?("B") }  # → Bob

Enumerable を使いたい場合、自作クラスに include Enumerable を書き、eachメソッドを定義すればOKです。

まとめ

RubyのEnumerableモジュールは、繰り返し処理を強力にサポートするツールです。 配列やハッシュに標準で組み込まれており、map や select などの便利なメソッドがすぐに使えます。

自作クラスでも each を定義して include Enumerable すれば、これらの便利メソッドを活用できます。 ぜひ、日々のコードに取り入れてみてください！