Accessの分析機能:クエリ(Query)とは?
クエリ(Query)とは、Accessにおいてテーブル内のデータを抽出・分析・加工するための機能です。
SQL(Structured Query Language)に基づいており、指定した条件に応じて必要なデータだけを取り出したり、まとめたりすることができます。
クエリの主な役割
- データの抽出(条件を指定して絞り込み)
- 並べ替えや集計(合計・平均・最大値など)
- 複数テーブルの結合(リレーションに基づく)
- 計算フィールドの作成(数式や関数の適用)
- データの一括更新・追加・削除などの操作
クエリの種類
- 選択クエリ: 条件に合ったデータを表示(最も基本的)
- アクションクエリ: テーブルに変更を加えるクエリ(以下4種類)
- 追加クエリ
- 削除クエリ
- 更新クエリ
- テーブル作成クエリ
- 集計クエリ: グループ化して合計や平均を計算
- クロス集計クエリ: 行×列のマトリクス形式でデータを要約
- パラメータクエリ: ユーザーが入力した条件で検索する
選択クエリの作成手順
- [作成]タブ → [クエリデザイン] をクリック
- 対象のテーブルを追加
- 必要なフィールドを選び、条件や並べ替えを設定
- [実行]ボタンで結果を確認
- [保存]して再利用可能なクエリにする
クエリで使える条件式の例
- 数値の条件:
>=1000
- 文字列の部分一致:
Like "*札幌*"
- 日付の範囲指定:
Between #2024/01/01# And #2024/12/31#
- 複数条件の組み合わせ:
And / Or
演算子を使用
クエリとSQLビュー
クエリはデザインビューだけでなく、SQLビューで直接SQL文を編集することも可能です。
これにより、複雑な条件や複数テーブルの結合も柔軟に設定できます。
注意点
- アクションクエリは元のデータを変更するため、実行前にバックアップをとることが推奨される
- リレーションのないテーブルを結合すると、意図しない結果が出ることがある
- 計算フィールドの式に誤りがあるとエラーになる
まとめ
- クエリ: Accessの分析・操作の中核となる機能
- 選択クエリで柔軟な検索と並べ替えが可能
- アクションクエリではデータの一括処理ができる
- フォームやレポートのデータソースとしても活用される
クエリは、Accessを単なるデータの保管場所から「分析・活用できるデータベース」へと進化させる重要な機能です。
クエリを使いこなすことで、業務効率とデータの可視化が大きく向上します。