Accessの基礎設計:データ型とは?
データ型とは、Accessのテーブルで各フィールド(列)にどのような種類のデータを格納するかを定義するものです。
適切なデータ型を設定することで、データの整合性を保ち、検索や集計などの処理を正確に行うことができます。
主なデータ型の一覧
■ 短いテキスト(Short Text)
- 最大255文字までの文字列を格納
- 名前・住所・電話番号などに使用
■ 長いテキスト(Long Text)
- 最大約65,536文字までの長文データを格納
- 備考欄・コメント欄などに最適
■ 数値型(Number)
- 数値を格納(整数・小数含む)
- 演算や集計対象のデータに使用
- 種類:バイト、整数、長整数、単精度浮動小数点、倍精度など
■ 日付/時刻型(Date/Time)
- 日付や時間を格納
- 日付の範囲検索や年齢・期間計算に使用
■ 通貨型(Currency)
- 金額を格納(4桁までの小数も扱える)
- 通貨計算に特化し、誤差が出にくい
■ オートナンバー型(AutoNumber)
- レコードごとに自動採番される一意の値
- 主キーに最適
■ Yes/No型(Boolean)
- はい/いいえ、オン/オフ、True/False を表現
- チェックボックスなどで使用
■ OLEオブジェクト型
- 画像や文書ファイルなどを埋め込む
- 最近は「添付ファイル型」の使用が主流
■ 添付ファイル型
- ファイル(画像、PDFなど)を添付して保存
- OLE型より軽量で扱いやすい
■ ハイパーリンク型
- Webページ、ファイル、メールアドレスなどのリンクを格納
■ 計算型(Calculated)
- 他のフィールドの値を使って計算された結果を自動表示
- 例:単価 × 数量 → 小計
■ ルックアップウィザード
- 他のテーブルの値やリストから選択肢を設定する(実際は「短いテキスト」または「数値型」)
データ型選定のポイント
- 文字列か数値か、日付かを明確に
- 計算が必要な項目は「数値型」または「通貨型」
- 選択式にしたい場合は「ルックアップ」や「Yes/No型」
- 主キーには「オートナンバー型」が便利
まとめ
- データ型: 各フィールドに格納するデータの形式を決定する属性
- 正しい型を使うことでエラー防止・検索効率化・入力支援が実現
- テーブル設計の基本として最重要項目
Accessにおける「データ型の選定」は、正確で扱いやすいデータベースを構築するための出発点です。
初期段階で適切に設計することで、後々のデータ処理やシステム拡張もスムーズに行えます。
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