Accessの表形式集計:クロス集計クエリとは?
クロス集計クエリ(Crosstab Query)とは、Accessで行と列の2軸でデータを集計し、表形式(マトリクス)で集計結果を表示できるクエリです。
Excelのピボットテーブルに似た形式で、比較や傾向の把握に最適です。
主な用途
- 月別・担当者別の売上集計
- 地域×商品カテゴリ別の販売数
- 顧客×年ごとの注文件数
作成手順
- [作成]タブ → [クエリウィザード]をクリック
- [クロス集計クエリウィザード]を選択し、[OK]
- 対象のテーブルまたはクエリを選ぶ
-
「行見出し(Row Heading)」:集計をグループ化する軸(例:商品名)
「列見出し(Column Heading)」:列ごとに表示したい項目(例:販売月)
- 「値(Value)」:集計したいデータ(例:売上金額)、および集計方法(例:合計)を指定
- 名前を付けて保存し、[完了]で実行
例:商品別 × 月別の売上合計
- 行見出し: 商品名
- 列見出し: 販売月
- 値: 売上金額(合計)
結果:
商品名 | 1月 | 2月 | 3月 |
りんご | 1200 | 800 | 950 |
みかん | 1000 | 1100 | 1200 |
選択肢として使える集計関数
- Sum(合計)
- Avg(平均)
- Count(件数)
- Max(最大値)/Min(最小値)
注意点
- 列見出し(横軸)の値が多すぎると、横に長くなり見づらくなる
- 複数フィールドを行見出しに設定可能(最大3つまで)
- 直接SQLビューから編集することも可能(TRANSFORM文)
まとめ
- クロス集計クエリ: 行と列でグループ化し、集計を表形式で表示するクエリ
- 視覚的に比較しやすく、分析に適している
- Excelのピボットテーブルのような操作感
クロス集計クエリは、Accessでのデータ分析やレポート作成に非常に有効です。
項目別・時系列などを一目で把握できる構造のため、現場でも活用される頻度の高い機能です。
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