Accessの検索・並べ替え高速化機能:インデックス(Index)とは?
インデックス(Index)とは、Accessのテーブルにおいて、検索や並べ替えを高速化するために作成するデータ構造です。
書籍の巻末索引のような働きをし、指定されたフィールドを素早く探し出すことができるようになります。
主な用途
- データの検索スピードを向上させる
- 並べ替え処理の高速化
- 一意性(重複不可)の制御
- 主キーや外部キーのパフォーマンス最適化
インデックスの設定方法(デザインビュー)
- テーブルをデザインビューで開く
- インデックスを設定したいフィールドを選択
- 下部の「インデックス」プロパティを「はい」に変更
- 重複の可否を「いいえ(一意)」または「はい(重複可)」で設定
インデックスの種類
- 単一インデックス: 1つのフィールドに対して設定
- 複合インデックス: 複数フィールドを組み合わせて設定
- 一意インデックス: 同じ値を複数登録不可(例:社員番号)
- 非一意インデックス: 重複を許可(例:郵便番号)
インデックスの作成方法(インデックスウィンドウ)
- デザインビューでテーブルを開く
- [デザイン]タブ → [インデックス]ボタンをクリック
- インデックス名、フィールド名、並べ順、重複の可否を設定
- 複合インデックスを作成する場合は、複数のフィールドを同じインデックス名で指定
インデックスの例
■ 一意な社員番号を設定
- フィールド名:社員番号
- インデックス:はい(重複なし)
■ 顧客名のあいまい検索を高速化
- フィールド名:顧客名
- インデックス:はい(重複あり)
■ 複合インデックスの例(姓+名)
インデックス名 | フィールド名 | 並べ順 |
氏名インデックス | 姓 | 昇順 |
| 名 | 昇順 |
注意点
- インデックスを増やしすぎると、追加・更新・削除時の処理速度が低下することがある
- 変更が頻繁なフィールドにはインデックスは慎重に
- 複合インデックスでは並べる順番が重要
まとめ
- インデックス: 検索や並べ替えを高速化するための仕組み
- 一意・重複可、単一・複合など用途に応じて設定
- 最適なインデックス設計が、データベースのパフォーマンス向上に直結する
Accessにおけるインデックスは、目に見えないけれど非常に重要な「裏方の最適化機能」です。
適切に使うことで、検索・抽出・分析の速度が大きく改善され、業務効率が向上します。
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