PHPのオブジェクトとは？クラスから作る実体の使い方を解説

PHPでオブジェクト指向プログラミングを行う際に欠かせないのが オブジェクト です。
オブジェクトとは、「クラス」という設計図から作られる実体（インスタンス）のことを指します。

この記事では、PHPのオブジェクトの基本と、使い方をわかりやすく解説します。

オブジェクトとは？

オブジェクトとは、クラスで定義されたプロパティ（変数）やメソッド（関数）を持つ「実体」です。
クラスが設計図なら、オブジェクトはその具体的な製品にあたります。

クラスの定義とオブジェクトの生成

class Person {
  public $name;

  public function greet() {
    echo "こんにちは、" . $this->name . "です。";
  }
}

$taro = new Person();      // オブジェクトの生成
$taro->name = "太郎";      // プロパティの設定
$taro->greet();            // メソッドの呼び出し

new キーワードを使って、クラスからオブジェクトを生成します。
オブジェクトのプロパティやメソッドには、-> 演算子でアクセスします。

$thisキーワードの役割

$this は「そのオブジェクト自身」を指す特別な変数です。
クラス内でプロパティやメソッドにアクセスする際に使います。

public function greet() {
  echo "こんにちは、" . $this->name;
}

複数のオブジェクトを作る

同じクラスから、何体でも独立したオブジェクトを生成できます。

$taro = new Person();
$taro->name = "太郎";

$hanako = new Person();
$hanako->name = "花子";

$taro->greet();   // 太郎
$hanako->greet(); // 花子

オブジェクトの中身を確認する（デバッグ）

var_dump($taro);

var_dump() を使うと、オブジェクトのプロパティや構造を確認できます。

プロパティ・メソッドの有無を調べる

• property_exists()：プロパティの存在確認
• method_exists()：メソッドの存在確認

if (property_exists($taro, "name")) {
  echo "nameプロパティは存在します";
}

まとめ

• オブジェクトはクラスから作られる実体
• new を使ってオブジェクトを生成
• -> でプロパティやメソッドにアクセス
• $this はそのオブジェクト自身を指す
• var_dump() や property_exists() で確認・調査が可能

PHPのオブジェクトを使いこなすことで、データと機能を一つにまとめ、整理されたコードを書くことができます。
クラスと組み合わせて、オブジェクト指向の基本を実際に試してみましょう。