VBのデータ型(Data Type)について
Visual Basic(VB)では、変数や定数に格納するデータの種類に応じて「データ型(Data Type)」を指定します。データ型を明確にすることで、プログラムは正確な処理を行うことができ、エラーの防止や動作の安定にもつながります。
なぜデータ型が必要なのか?
コンピュータは文字と数値を区別できないため、プログラミングでは「これは文字列ですよ」「これは整数ですよ」と人間があらかじめ教えてあげる必要があります。これが「データ型」を使う理由です。
主なデータ型の一覧
以下は、Visual Basicでよく使われる基本的なデータ型です。
データ型 |
説明 |
例 |
Integer |
整数を表します(-32,768 〜 32,767) |
10, -5, 0 |
Long |
より大きな範囲の整数 |
100000, -200000 |
Double |
小数を含む数値(倍精度浮動小数点) |
3.14, -0.5 |
String |
文字列(テキストデータ) |
"こんにちは", "123ABC" |
Boolean |
真(True)または偽(False)を表す |
True, False |
Date |
日付や時刻を表す |
#2025/04/15# |
データ型の指定方法
変数を宣言するときに、As データ型
を使って指定します。
Dim message As String
Dim age As Integer
Dim price As Double
Dim isFinished As Boolean
Dim today As Date
型の違いによる注意点
データ型を間違えると、思ったとおりに動かないだけでなく、エラーが発生することもあります。たとえば、「"10" + 5」は、文字列と数値を混ぜているため、VBではエラーになります。正しい型で処理を行うことが重要です。
型変換(キャスト)
異なるデータ型を変換することを「型変換(キャスト)」といいます。VBでは次のように変換できます。
Dim text As String = "100"
Dim num As Integer = CInt(text) ' 文字列 → 整数へ変換
主な変換関数:
CInt()
:整数型へ
CDbl()
:小数型へ
CStr()
:文字列型へ
CDate()
:日付型へ
CBool()
:論理型へ
まとめ
データ型を正しく使うことは、VBプログラミングの基本です。それぞれの型の特性を理解し、適切な場面で使い分けることで、より安定した、信頼性の高いコードを書くことができます。初心者のうちは「何のデータを扱っているか」を意識して、型の使い方に慣れていきましょう。