VBの文字列(String)について
Visual Basic(VB)における 文字列(String) とは、文字や記号、数字などのテキスト情報を扱うためのデータ型です。たとえば、名前・住所・メッセージ・ファイル名など、文章や単語をプログラムで使いたいときに活躍します。
文字列の宣言と代入
文字列を扱うには、String
型の変数を使います。宣言と代入の基本的な形は以下のとおりです。
Dim name As String
name = "田中太郎"
文字列は ダブルクォーテーション(") で囲んで記述します。1文字でも文章でも、必ず " " で囲む必要があります。
文字列の連結
VBでは、複数の文字列を &
を使ってつなぐ(連結する)ことができます。
Dim firstName As String = "田中"
Dim lastName As String = "太郎"
Dim fullName As String
fullName = firstName & lastName ' 「田中太郎」となる
よく使われる文字列関数
VBでは、文字列を操作する便利な関数がたくさん用意されています。代表的なものを紹介します。
Len(文字列)
:文字数を取得
Left(文字列, 長さ)
:先頭から指定文字数を取り出す
Right(文字列, 長さ)
:末尾から指定文字数を取り出す
Mid(文字列, 開始位置, 文字数)
:任意の位置から取り出す
Replace(文字列, "旧", "新")
:文字列の置換
UCase(文字列)
:すべて大文字に変換
LCase(文字列)
:すべて小文字に変換
Trim(文字列)
:前後の空白を除去
実用例:メッセージの作成
Dim userName As String
Dim message As String
userName = "さくら"
message = "こんにちは、" & userName & "さん!"
MsgBox message
このプログラムでは、「こんにちは、さくらさん!」というメッセージが表示されます。ユーザー名などを変数として扱うことで、柔軟に文章を変えることができます。
注意点:数値との混在
数値と文字列を連結する場合、型の違いに注意が必要です。数値を文字列として扱いたいときは CStr()
を使って変換します。
Dim total As Integer = 100
Dim result As String
result = "合計は " & CStr(total) & " 円です"
まとめ
文字列(String)は、アプリケーションにおいてユーザー名・メッセージ・データ表示など多くの場面で使用される非常に重要なデータ型です。VBには便利な文字列操作関数が豊富に用意されているので、うまく使いこなすことで、より柔軟で分かりやすいプログラムを作ることができます。