VBの配列(Array)について
Visual Basic(VB)における 配列(Array) とは、同じ種類のデータをひとまとめに管理できる仕組みです。たとえば、10人分の得点や1週間分の売上など、複数のデータを1つの変数名で扱いたいときに便利です。
配列の基本構造
配列には「インデックス番号(添え字)」があり、0から始まる番号でそれぞれの要素にアクセスします。
Dim scores(4) As Integer ' 要素数5の整数型配列(0〜4)
この例では、scores(0)
〜 scores(4)
の5個の要素が作成されます。
配列への代入と参照
各要素にデータを代入したり、取り出したりするには、インデックスを指定します。
scores(0) = 80
scores(1) = 75
MsgBox scores(0) ' 結果:80
配列の宣言方法いろいろ
Dim names(2) As String ' 要素数3(0〜2)
初期値付きで宣言: 値をまとめて設定
Dim colors() As String = {"赤", "青", "緑"}
動的配列: 後からサイズ変更可能
Dim prices() As Integer
ReDim prices(4) ' 要素数5に再設定
For文との組み合わせ
配列は For
文と相性が良く、繰り返し処理に活用されます。
Dim i As Integer
For i = 0 To 4
scores(i) = i * 10
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UBound / LBound 関数
配列の範囲を取得するには、以下の関数を使います。
LBound(配列)
:配列の最小インデックス(通常は0)
UBound(配列)
:配列の最大インデックス
Dim maxIndex As Integer = UBound(scores)
多次元配列
配列の中に「行」と「列」の概念を持たせたものを多次元配列といいます。
Dim table(1, 2) As Integer
table(0, 0) = 100
この例では、2行3列の表のようなデータ構造になります。
注意点
- 配列のインデックスは0から始まる(1ではない)
- 範囲外の要素にアクセスするとエラーになる
- ReDimで動的配列を変更する場合、
Preserve
を使うとデータを保持できる
ReDim Preserve prices(5) ' 要素を増やしつつ値を保持
実用例:名前一覧の表示
Dim students() As String = {"田中", "佐藤", "鈴木"}
Dim i As Integer
For i = 0 To UBound(students)
MsgBox students(i)
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まとめ
配列は、複数の同種データを効率よく扱うための便利な仕組みです。固定長・動的・多次元といったバリエーションを理解し、For文
との組み合わせで繰り返し処理を行えば、より高度なVBプログラミングが可能になります。正しく使えば、プログラムの構造がよりシンプルで見やすくなります。