VBのTry...Catch構文について

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VBのTry...Catch構文について

Visual Basic（VB）における Try...Catch構文 は、プログラム実行中に発生するエラー（例外）を安全に処理するための制御構文です。ファイル操作や数値変換、通信など、失敗の可能性がある処理には必ずTry...Catch構文を使うことが推奨されます。

基本構文

Try
    ' エラーが起こる可能性のある処理
Catch ex As Exception
    ' エラーが発生したときの処理
Finally
    ' 最後に必ず実行される処理（省略可能）
End Try

例：

Try
    Dim num As Integer = CInt("abc")  ' 数値変換でエラー
Catch ex As Exception
    MsgBox("エラーが発生しました：" & ex.Message)
Finally
    MsgBox("後処理を実行します")
End Try

複数のCatchブロックを使う

エラーの種類に応じて処理を分けたい場合、複数のCatchを使うことができます。

Try
    Dim x As Integer = Integer.Parse("abc")
Catch ex As FormatException
    MsgBox("形式が正しくありません")
Catch ex As OverflowException
    MsgBox("値が大きすぎます")
Catch ex As Exception
    MsgBox("その他のエラー：" & ex.Message)
End Try

Finallyブロックについて

Finally ブロックは、エラーの有無に関係なく最後に必ず実行される処理を記述します。ファイルのクローズや後処理などに使われます。

例外情報の取得

ex.Message でエラーメッセージを取得でき、ex.StackTrace でエラー発生箇所の詳細も確認できます。

Throwでエラーを再スローする

Catchブロックで一度処理したあと、他の場所にエラーを再通知したい場合は Throw を使います。

Catch ex As Exception
    ' ログだけ記録し、再スロー
    LogError(ex.Message)
    Throw
End Try

Try構文の使いどころ

文字列を数値に変換（CInt, Integer.Parse など）
ファイルの読み書き
配列の範囲外アクセス
外部データベースやAPIとの通信

実用例：ファイル読み込み

Try
    Dim text As String = My.Computer.FileSystem.ReadAllText("data.txt")
    MsgBox(text)
Catch ex As IO.FileNotFoundException
    MsgBox("ファイルが見つかりません")
Catch ex As Exception
    MsgBox("予期しないエラー：" & ex.Message)
Finally
    MsgBox("処理が終了しました")
End Try