ITパスポート試験の法的基礎:著作権法とは?
著作権法とは、文学、音楽、美術、プログラムなどの創作物(著作物)を保護する法律です。
著作物を創作した人(著作者)が、その作品を無断で使用されないようにする権利を定めています。
著作権法の目的
- 創作活動を保護し、文化の発展に寄与する
- 著作者の利益と名誉を守る
- 著作物の適正な利用を促進する
保護される著作物の例
- 小説・詩・脚本などの文芸作品
- 音楽・映画・舞踊・演劇
- 絵画・写真・建築物・地図
- コンピュータプログラム
- Webページのデザインや文章 など
著作権の主な内容
- 著作者人格権(譲渡不可)
- 氏名表示権:名前を表示する・しない権利
- 同一性保持権:無断で改変されない権利
- 著作財産権(譲渡可能)
- 複製権、上演権、公衆送信権など
- 通常は著作者または契約した企業が持つ
著作権の発生と保護期間
- 創作した時点で自動的に発生(登録不要)
- 著作権の保護期間:
- 原則:著作者の死後70年まで(2020年法改正)
- 団体名義や映画:公表後70年
著作権の制限(自由に使える場合)
- 私的利用の範囲内(家庭内など)
- 引用(出典の明示、必要最小限、主従関係)
- 図書館での複写、学校教育での使用(条件あり)
違反した場合のリスク
- 損害賠償請求(民事)
- 刑事罰:10年以下の懲役または1,000万円以下の罰金(または併科)
- 違法ダウンロード・違法アップロードも対象
IT分野で特に注意すべき著作物
- ソフトウェア(プログラムのコピー、改変)
- Webサイトのデザイン・文章・画像
- 教材・マニュアル・スライド資料
ITパスポート試験での出題ポイント
- 著作権とは何を守る法律か
- 著作財産権と著作者人格権の違い
- 保護期間・引用・違法行為に関する理解
まとめ
- 著作権法は創作物を保護し、無断利用を禁止する法律
- 創作と同時に自動的に権利が発生する
- 教育や引用などの例外もあるが、条件付き
- ITパスポート試験では「保護対象」「権利の種類」「例外規定」などの基本を理解しておくことが重要
著作権法は、IT・デジタル社会で働くすべての人にとって基本的な知識です。
試験でも現実的なケースに基づいた出題が多いため、事例とともに理解しておきましょう。
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